子宮頸がんが発症する原因としては「ヒトパピローマウイルス(HPV)」が最も多いとされ、子宮頸がんの予防法としてもヒトパピローマウイルスに感染しないことが重要とされています。
ヒトパピローマウイルスの感染経路は主にセックスが原因と考えられていますので、まずはセックスに対して節度を持った行動をすることが皆さんができる予防法になります。
また、婦人科で子宮頸がんの検査を受けることで子宮頸がんを早期発見することもできます。こうした予防法がある子宮頸がんは、症状によって各ステージ(病期)に分類されています。症状を進行度合いによってステージが定められているのです。
ここからは子宮頸がんのステージについて詳しく見ていくことにしましょう。まず「ステージ0期」の段階では、がんが子宮頸部の粘膜に留まっている状態とされています。
粘膜を「上皮」と呼ぶことから「上皮がん」と言われ、子宮の表面にがんができている状態になります。初期段階のがんがこのステージ0期になります。
そして次のステージⅠ期になるとがんは粘膜の下にある基底膜を破り、下の組織へと進行し始めていきます。しかしがんは子宮頸部だけにあるので他の部位には広がってはいない状態です。
そして子宮頸がんのステージはここからa期とb期に分かれることが特徴です。Ⅰa期はがんが基底膜を破ってから間もなく、湿潤の程度も少ないので「微小湿潤がん」の状態です。しかしⅠb期になると湿潤が深くなりがんが転移する恐れが出てきます。
さらに症状が進むとステージⅡ期に入ります。ステージⅡ期は子宮頸部を超えたがんが骨盤内に広がってはいるものの、骨盤壁には達していない状態、膣壁の下1/3に達していない状態を指します。
Ⅱa期は膣壁にがんが広がっているものの、子宮頸部の周囲にある組織までは広がっていない状態を指し、Ⅱb期はがんは子宮頸部の周囲にある組織まで広がっているものの、骨盤壁までは達していない状態を指しています。
ステージⅢ期に入るとがんが骨盤壁まで達し、がんとと骨盤壁の間にはがんではない部分がない状態、膣壁の下1/以上まで症状が進行した状態になります。
Ⅲa期ではがんは膣壁下1/3以上まで広がってはいるものの、子宮頸部周囲の組織には広がっておらず骨盤壁までは進行していない状態、Ⅲb期ではがんの子宮頸部周囲の組織に広がり骨盤壁まで進行し、腎臓と膀胱を繋いでいる尿管ががんによって圧迫され、もう手術ができない状態になります。
そしてステージⅣ期はがんが直腸や膀胱に広がり、子宮から離れた臓器への転移も見られる末期がんの状態です。Ⅳa期は膀胱や直腸の粘膜までがんが進行している状態、Ⅳb期では子宮から離れた肺などに転移している状態になります。
子宮頸がんは女性のがんの症状として最も多く見られているものなのでしっかり予防し、早期発見できるよう定期的に検査を受けるようにしましょう。