子宮頸がんは女性特有のがんの中でも特に多く見られている症状の一つです。子宮頸部から膣付近である「子宮外口」にできるがんが子宮頸がんになりますが、その主な発症原因は「ヒトパピローマウイルス(HPV)」と呼ばれるウイルスと言われています。
このヒトパピローマウイルスに感染することで子宮頸がんが発症してしまうのです。しかし、ヒトパピローマウイルスに感染したすべての人が子宮頸がんを発症するわけではないので、その点はよく覚えておく必要があります。
ヒトパピローマウイルスは感染しても体質や遺伝、免疫力などによって発症しない場合もありますから、ウイルスに感染したからといって絶対に子宮頸がんになるというわけではないのです。
ですが、ヒトパピローマウイルスの感染を予防することで子宮頸がんの発症を防ぐことができることは間違いではありませんので、子宮頸がんを予防するためにはまずヒトパピローマウイルスに感染することを避けることが必要となります。
では、どのようなことをしていけばウイルスの感染、そして子宮頸がんの発症を予防することができるのでしょうか。ヒトパピローマウイルスは性交によって感染する場合がほとんどであるため、まずは性交時の予防が重要となってきます。
特に複数の人と性的な関係を持ったことがある場合は注意が必要となります。複数の人との性交を行っていることは、ヒトパピローマウイルスに感染する確率を自分で高めてしまっていることになります。
なので、性交は必ず特定の人とのみ行うこと、そして性交時には必ず避妊具を使うことを心がけるようにしましょう。
避妊具によってウイルスの感染を防ぐことができますので、そのまま子宮頸がんを予防することもできます。節度を持って清潔な状態で性交を行うようにしてください。
また、ヒトパピローマウイルスに感染し、子宮頸がんを発症している恐れが考えられる場合には、すぐに婦人科を受診して子宮頸がんの検査を受けるようにしましょう。
婦人科では細胞診によって子宮頸がんの有無を検査することができます。検査は数分で終わる簡単なものですので、早めに婦人科を受診して検査を受けることをおすすめします。
そして、子宮頸がんには予防ワクチンというものがありますが、このワクチンを接種することによって子宮頸がんを予防することができるとも言われています。
しかし、この予防ワクチンは日本における子宮頸がんのタイプには予防効果が低いとされています。欧米においての子宮頸がんの症状に効果的とされていますが、日本で危険性の高いとされているタイプの子宮頸がんについては予防効果としては10%の程度と言われています。
このような子宮頸がん予防ワクチンの接種をすすめる声もありますが、まずは自分で自分の体を守る予防法として節度ある性行為を心がけること、少しでも不安があればすぐに検査を受けることをおすすめします。